更新日:

ジャヌビアとメトホルミンの違いを比較解説

ジャヌビアとメトホルミンはどちらも2型糖尿病の治療薬ですが、有効成分が異なるため、作用の仕組みや飲み方などに違いがあります。

また、ジャヌビアは体重減少効果があまりないのに対し、メトホルミンは体重減少効果が認められており、肥満を伴う2型糖尿病患者の治療や自由診療における肥満改善薬としても使用されています。

ジャヌビア メトホルミン
有効成分 シタグリプチン メトホルミン塩酸塩
効果・効能 2型糖尿病治療 ・2型糖尿病治療
・多嚢胞性卵巣症候群の不妊治療
血糖値を下げる効果
体重減少効果
飲み方 ・1日1回
・通常50mg
・最大100mg
・1日2〜3回
・通常1500mgから開始
・最大2,250mgまで増量可能
腎機能の扱い 腎機能に応じて用量調節 重度腎機能障害や透析患者は禁忌
分類・作用の仕組み ・選択的DPP-4阻害剤
・DPP-4を阻害してインクレチンの分解を防ぐ
・ビグアナイド系経口血糖降下薬
・肝臓の糖新生を抑制
・筋肉などでの糖の取り込みを促進
保険適用 2型糖尿病治療としては保険適用 2型糖尿病治療としては保険適用※
※メトホルミンはダイエットや肥満治療に使用されるケースもありますが、その場合は自由診療となります。

違い①血糖値を下げる効果

血糖値を下げる効果は、メトホルミンの方がジャヌビアよりも高いとされています。

臨床試験によると、メトホルミンはHbA1c(平均血糖状態のこと)をプラセボ比で約-1.12%低下させました。

一方ジャヌビアの場合、HbA1cはプラセボよりも−0.6%から−0.8%低下となりました。

これらの結果により、血糖値を下げる効果はジャヌビアよりメトホルミンのほうが高いと言えるでしょう。

違い②体重減少効果

体重減少効果も、ジャヌビアよりメトホルミンの方が効果が高いとされています。

ジャヌビア(有効成分シタグリプチン)は、2型糖尿病薬の中でも「体重が増えにくいが減りにくい」医薬品です。
実際にジャヌビアを使用した臨床試験では、体重の変化はほぼ0と報告されました。

一方メトホルミンは、単体での体重変化では約−0.64kg、インスリンを併用する試験では約−1.41kgと減少傾向が確認されています。

肥満を伴う糖尿病の方や体重減少目的での使用を考えている方は、メトホルミンの方がおすすめです。

違い③作用の仕組み

ジャヌビアとメトホルミンは作用の仕組みが異なります。

ジャヌビアの有効成分であるシタグリプチンは、DPP-4という酵素を阻害する働きがあります。
DPP-4は血糖値を下げるインクレチンという物質を分解してしまうため、シタグリプチンがDPP-4を阻害することでインクレチンの働きを助けるのです。

一方メトホルミンの有効成分であるメトホルミン塩酸塩は、肝臓で糖が作られるのを抑制して血糖値を下げることが特徴です。
また筋肉などで積極的に糖を使用させたり、小腸での糖の吸収を抑えたりする作用もあるため、さまざまな角度から血糖値の低下や体重減少に働きかけます。

このように作用の仕組みが異なることから、効果の高さにも違いが出ています。

違い④飲み方

ジャヌビアとメトホルミンは飲み方も異なります。

【ジャヌビア】
・1日1回50mg
・効果不十分の場合100mgまで増量可能

【メトホルミン】
・1日500mgを2~3回に分割して開始
・その後1日750mg~1,500mgに増量し維持
・1日最大2,250mgまで増量可能

(※2型糖尿病の場合で比較)

ジャヌビアは基本的に50mgもしくは100mgの服用とされており、飲む回数も1日1回とシンプルです。
メトホルミンは開始量や維持量などがあり、最大量までの幅も広く、飲む回数は1日2~3回とされています。
ジャヌビアに比べると少し複雑に感じますが、用量の調節などがしやすく自分に合った量を飲めるので、効果と副作用のバランスをとりやすいことが特徴です。

ジャヌビアとメトホルミン、どんな方におすすめ?

ジャヌビアとメトホルミンがおすすめの方をそれぞれまとめました。

ジャヌビア
・服用回数を少なくしたい方
・血糖値のみお悩みの方

メトホルミン
・体重減少効果が欲しい方
・自分に合わせて用量の調節をしたい方
・個人輸入代行サイトといった通販で入手したい方

メトホルミンは使用実績が多く、ジェネリック医薬品も多く販売されているため、個人輸入代行サイトなどを利用した通販でも購入が可能です。
またジェネリック医薬品であれば価格も抑えられているため、長期的に服用し続けたい方にとっても使いやすくなっています。

気になる方はぜひ、以下のリンクからメトホルミンの詳細をご覧ください。

参考文献

JANUVIA Prescribing Information (Merck, Revised:07/2023)
GLUCOPHAGE/GLUCOPHAGE XR Prescribing Information (FDA, 2017)
Quantifying the effect of metformin treatment and dose on glycemic control
First-line use of DPP-4 inhibitors in type 2 diabetes–focus on sitagliptin (Dovepress PDF)